平成23年6月7日

 

(社)化学工学会   法人会員各位

東九州化学工学懇話会 法人会員各位

西九州化学工学懇話会 法人会員各位

南九州化学工学懇話会 法人会員各位

北九州化学工学懇話会 法人会員各位

沖縄化学装置懇話会  法人会員各位

 

化学工学会九州支部  

支部長  鹿毛 浩之  

 

「第42回化学工学の基礎講習会」のご案内

 

 拝啓 初夏の候,皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は化学工学会九州支部の諸活動へ格別のご高配を賜り心より御礼申し上げます。

 さて,従来開催されてきました「化学工学の基礎と応用講習会」につきまして,会員の皆様のご意見を参考に見直しを行い,本年度から新たに「化学工学の基礎講習会」の名称で別紙「実施要領」のとおり開催致します。従来と異なり,15テーマの内,全テーマの共通基礎となる3テーマを毎年,その他の12テーマを隔年で行います。

 本講習会は化学工学の全分野にわたって,演習をふんだんに取り入れながら「実際に使える化学工学」をめざして講義・演習が行われるものです。初めて化学工学を学ばれる方はもちろん,この機会にもう一度勉強してみようと思われる方まで,必ずお役に立てることと確信いたしております。是非多数の皆様がご参加下さいますよう,関係方面への働きかけならびに取りまとめにご協力賜りますようお願い申し上げる次第です。

 別紙「実施要領」に,受講コースおよび受講料の説明,スケジュール,各テーマのシラバスが記載されていますので,ご一読の上,別紙の「受講申込書」にて,FAXE-mail等でお申し込み下さい。なお,受講者で希望される方には,テーマごとの受講証明書を発行いたします。多数の皆様のご参加をお待ちいたしております。

 末筆になりましたが,時節柄ご自愛のほど,お祈り申し上げます。

敬具

 

問い合わせ先・参加申込先: 

化学工学会九州支部 電話/FAX092-802-0009

           E-mailkshibu@chem-eng.kyushu-u.ac.jp

締切日: 7月22日(金)

 

 

 

「第42回化学工学の基礎講習会」実施要領

 

開催テーマ

 

平成23年度

「化学工学基礎」「流動」「伝熱」(以上毎年)

「抽出」「ガス吸収」「蒸留」「粉粒体操作」「固液分離」「撹拌・混合」(以上隔年)

 

時 間 10:30〜16:30

会 場 九州大学西新プラザ 中会議室 福岡市早良区西新2-16-23(地図参照)

 

スケジュール

テーマ

番号

月 日

曜日

講  義

講  師

8月 3日

化学工学基礎

岩井 芳夫 氏

8月 4日

流動

松隈 洋介 氏

8月 5日

伝熱

深井 潤  氏

8月10日

抽出

大渡 啓介 氏

8月11日

ガス吸収

後藤 元信 氏

8月12日

蒸留

甲斐 敬美 氏

8月24日

粉粒体操作

草壁 克己 氏

8月25日

固液分離

筒井 俊雄 氏

8月26日

撹拌・混合

梶原 稔尚 氏

 

 

(参考)

平成24年度予定

「化学工学基礎」「流動」「伝熱」(以上毎年)

「吸着・イオン交換」「調湿・乾燥」「晶析」「プロセス制御」「反応工学(1)」

「反応工学(2)」(以上隔年)
1)コースおよび受講料:

 

全テーマ受講:40,000円(企業関係者),20,000円(学校関係者)。

全9テーマを受講することができます。

3テーマ受講:20,000円。

全9テーマのうち希望する3テーマに限り受講することができます。

1テーマ受講:10,000円。

1テーマに限りで受講することができます。

 

なお,全テーマ受講,3テーマ受講は,複数人で受講(1テーマにつき1人)することも可能です。

 

 

2)受講証明書:

 

受講証明書が必要な方は,受講時に申し出て下さい。テーマごとの受講証明書を発行いたします。講習会終了後,一括して郵送致します。

 

3)定 員: 100名

 

4)問い合わせ先・参加申込先: 

 

化学工学会九州支部  電話/FAX092-802-0009

E-mailkshibu@chem-eng.kyushu-u.ac.jp


 

九州大学西新プラザへのアクセス

 

〒814-0002福岡市早良区西新2−16−23

TEL:092−831−8104

FAX:092−831−8105

URL:http://www.kyushu-u.ac.jp/university/institution-use/nishijin/index.htm

 

福岡空港から地下鉄「姪浜方面」行き乗車約20分

博多駅から、地下鉄「姪浜方面」行き乗車約15分

→いずれも、「西新」駅下車、7 番出口より徒歩約8分

*駐車場はございませんので公共の交通機関を利用していただきますよう、お願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第42回化学工学の基礎講習会

Syllabus

講義日時:83日(水)

講義名:化学工学基礎

講師名:岩井芳夫

講義内容:

 化学工学(Chemical Engineering)は、化学プロセスの開発・設計ならびにプラントの建設・運転において重要な役割を担っている。化学工業では連続操作が多く、流体(気体や液体)が対象となることが多い。そのため、化学プロセスの合理的設計やプラントの運転においては、まず対象とされる「流体の状態ならびに性質」を正確に把握することが不可欠となる。さらに種々の化学プロセスを定量的に考察するためには、「物質およびエネルギーの収支」に関する基礎事項が大切となる。これらの基礎事項を身につけるため、次の項目について講義ならびに演習を行う。

(1)       化学工学の意義(化学工学の生い立ち、化学工学の基本5項目)

(2)       単位と次元(SI単位、次元解析)

3)流体の状態と性質(理想気体の法則、実在気体の状態方程式、対応状態原理)

4)相平衡(相律、相平衡の熱力学条件)

5)化学平衡(化学平衡の熱力学基礎、平衡定数、理論的最大収率)

6)収支(物質収支、エネルギー収支)

参考書等:

 講義プリントおよびプロジェクターを使用して解説する。なお、簡単な演習も含める予定なので、電卓もご持参ください。

 

講義日時:8月4日(木)

講義名 :流動

講師名 :松隈 洋介

講義内容:

流動は我々の身近な現象であるとともに,この流動によって物質・運動量・エネルギー等の物理量が輸送される.このため,化学工学において流動は伝熱・蒸発と並んで最も重要なテーマの一つである.本講義では,主に水や空気などの単相での流れを対象とし,主に(1)から(4)の内容に沿って講義と演習を行う.すなわち,初めに流れの初歩的な事項として,流体の粘性,層流と乱流,レイノルズ数等について解説し,次に質量保存則と運動量保存則を円管内流れに対して適用して管内の速度分布や流量と圧力損失の関係を導く.さらに,同じ流れに機械的エネルギー保存則を適用して,流体輸送に必要なポンプの所要動力の推算法を学ぶ.さらに圧力・流速・流量などの測定法を説明する.

(1)流体の流れ(ニュートンの粘性法則、非ニュートン流体、層流と乱流、相当直径)

(2)円管内流れ(連続の式、円管内層流の速度分布、円管内乱流の速度分布、Fanningの摩擦係数)

(3)流体の輸送(Bernoulliの式、輸送管の機械的エネルギー収支、輸送中のエネルギー損失、流体輸送に必要な動力)

(4)圧力及び流速、流量の測定

講義日時 :8月5日(金)

講義名   :伝熱

講師名   :深井 潤

講義内容 :

 化学工学において、伝熱は流動と並んで最も基礎的な単位操作である。本講義では伝導・対流・放射に関する基礎的事項について解説した後、熱交換器に関する問題の解説や演習を行う.

(1)伝導伝熱(フーリエの法則、熱伝導率)

(2)対流伝熱(ニュートンの冷却法則、総括伝熱係数)

(3)放射伝熱(黒体伝熱、灰色体伝熱)

(4)熱交換器(対数平均温度差、温度効率、熱効率)

 

 

 

講義日時:810日(水)

講義名 :抽出

講師名 :大渡啓介

講義内容:

 この講義で取り扱うのは相互に混じり合わない液−液の二相間の物質の分配を利用する分離操作である。

溶媒抽出は、水相−油相間を溶質が分配することで分離を達成するものであり、バイオ生産物の分離精製から核燃料サイクルによる放射性核種の分離精製、金属の湿式製錬、石油精製などその利用分野は非常に広範である。

特に最近では、廃棄物(都市鉱山)からのレアメタルの回収にも、溶媒抽出やイオン交換といった湿式の技術が使われようとしており、にわかに注目度が高くなっている分離操作である。

この講習では、抽出の基礎事項を身につけるため、次の項目について講義ならびに演習を行う。

1.   抽出

(1)  原理・原理・装置

(2)  三成分二相系の平衡関係
 (a) 三角線図
 (b) 溶解度曲線と液−液平衡

(3)  単抽出の物質収支計算

(4)  多回抽出の物質収支計算

(5)  多段抽出における段数計算

(6)  希釈剤・抽出剤

(7)  抽出反応の取り扱い

(a) イオン交換による抽出

(b) キレート抽出

(c) イオン対抽出

(8)  最近の話題

参考書等:

 テキスト、講義プリントなどを使用して解説する。なお、線図を用いた簡単な演習も行うので、電卓もご持参ください。

 

講義日時:8月11日(木)

講義名 :ガス吸収

講師名 :後藤 元信

講義内容

 気体混合物を液体と直接接触させて、その中の特定成分を液体中に溶解、吸収させて分離する単位操作がガス吸収であり、混合気体中の有用成分の回収、不要成分の除去、気液反応など工業的に広く用いられている。ガス吸収には溶質ガスが液中に物理的に溶解する物理吸収と、溶質ガスが液中の反応成分と化学反応を生じる反応吸収(化学吸収)とがある。ガス吸収においては、単一相内での拡散、化学反応を伴う物質移動、気液間の物質移動などが関係し、それらの理論的検討を基に装置設計法が確立している。

 そこで、物質移動の理論から始まり設計法に至るまでを習得するために、次の項目について講義ならびに演習を行う。

(1)物理吸収理論(溶解度、物質移動係数、境膜説、浸透説)

(2)反応吸収理論(反応速度と物質移動速度)

(3)吸収装置(充填塔、濡れ壁塔、気泡塔)

(4)吸収装置設計法(物質収支、移動単位数、容量係数、理論段数)

 

 

 

 

 

講義日時:8月12日(金)

講義名 :蒸留

講師名 :甲斐 敬美

講義内容:

 蒸留(Distillation)は最も古くから利用されてきた単位操作の一つであり、現在でも化学の分野では広く利用されている。この操作は液相混合物中の各物質の蒸気圧の差を利用して分離濃縮を行う。石油精製プラントにおける蒸留塔(連続精製塔)はこの操作の代表例と言える。また、香味を重視する本格焼酎製造時の蒸留工程(単式蒸留)のように、必ずしも完全なる分離精製を目的としていない利用法もある。さらに、空気からの窒素・酸素・アルゴンの分離(深冷分離)や半導体の原料であるシリコンの高純度化など様々な分野で蒸留技術は利用されている。本講義では、初心者を対象として、蒸留についての基礎的な理解を深めるため、以下の項目につき講義ならびに簡単な演習を行う。(1)気液平衡の基礎、(2)単蒸留とフラッシュ蒸留、(3)精留とMcCabe-Thiele法、(4)蒸留塔設計入門

 

 

 

 

 

講義日時:8月24日(水)

講義名 :粉粒体操作

講師名 :草壁 克己

講義内容:

 化学工学プロセスで生産される物質は、燃料を除くと固体であることが多い。固体は粒子状とすることによって扱いが容易になる。この章では以下の点を講義・演習によって学ぶ。

(1)粉粒体の大きさに分布があるときの取り扱い

(2)粉粒体の大きさ、形状、密度などの測定法

(3)吸着法による表面積の測定法

(4)1個の粒子が沈降するときの速度

(5)粉体層の性質と力学的な評価法

(6)上向きの流体の流れによって粉粒体を流動化した時の性質

(7)粉粒体の輸送

(8)粉粒体を大きさで分割する方法

(9)集塵装置などの環境関連設備の原理と構造

 

講義日時:8月25日(木)

講義名 :固液分離

講師名 :筒井 俊雄

講義内容:

 固液分離操作は、大略、沈降分離、濾過、遠心分離に分けられる。沈降分離は清澄液や固液分離の第一段階としての濃厚スラリーを得るために、化学工業をはじめとして広い分野で実施されている。また、濾過は,濾材の細孔を介してスラリーを湿潤固体と液体とに固液分離する操作で、濾材面に粒子層が堆積して,その後の濾過に濾材として作用するケーク濾過と,粒子が濾材層内部で捕捉分離され,濾過が進行しても濾材面に濾過ケークがほとんど形成されない濾材濾過とに分けられる。さらに、遠心分離は、重力の数百倍から数十万倍という遠心力を利用して濾過や沈降分離を実施し、分離効率を高めようとする単位操作である。工業原材料の微細化に伴い,固液分離は今後益々重要な操作になると考えられる。本講では、次の項目について講義ならびに演習を行う。

(1)沈降速度

(2)水平沈降槽

(3)沈澱濃縮

(4)濾過速度

(5)定圧濾過

(6)連続濾過

(7)遠心沈降

参考書:

a.三輪茂雄著「粉体工学通論」 日刊工業新聞

b.化学工学会編「化学工学の進歩39 粒子・流体系フロンティア分離技術」 槇書店

講義日時:8月26日(金)

講義名 :攪拌・混合

講師名 :梶原 稔尚

講義内容:

 攪拌・混合は、化学工業,食品工業,生物化学工業などにおいて様々な目的で幅広く用いられている基本的な操作である。しかし、攪拌・混合装置内では、流動,伝熱,物質移動などの現象が複雑なため、定量的な取り扱いが難しい領域でもある。本講義では、攪拌・混合の基礎として次の項目について演習をまじえて学習する。

(1)攪拌・混合の意義

(2)攪拌槽内の流動と混合時間

(3)攪拌所要動力

(4)スケールアップと攪拌槽伝熱

(5)不均一系攪拌