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化学工学会 第80年会

F-2. [HQ] (公募セッション)溶液成長の進化

オーガナイザー: (公募枠セッション)

溶液成長とは、溶質が析出して、固体が成長する現象である。成長界面が平衡状態に近い。発光デバイスを量産する方法として、1980年代まで主流であった。気相成長(CVD)は、大きな非平衡で成長が進行するので、各種材料を量産でき、溶液成長にとって代わった。毒ガスを使用し、原料のうち、膜になるのは、ほんの一部で、残りは捨てる。溶液成長は、「平衡」の長所で、良質の結晶が得られる。毒ガスよりは安全で、省資源でもある。温度は融点以下で、省エネルギーである。最近、従来になかった科学技術を取り入れ、「平衡」の欠点を克服してきた。高圧環境での成長や、溶液に流れを導入し、原料不足を補っている。ポーランドは、世界に先がけて、溶液成長を使用し、ノーベル賞の対象になったGaNの塊を量産している。このような新しい半導体は応用先が広く、年間、数十兆円の産業につながる。ただし、まだ、欠陥が多く、物性は不明である。溶液成長は固溶体を量産できる。同じ液相からの成長でも、Czochralski法やBridgman法にはない長所である。格子定数の制御は、欠陥抑制に不可欠で、固溶体は、格子定数と光学的電気的性質の制御を両立できる。気相成長にとって代わられてから技術の伝承が途絶え、基本的な成長条件でさえ、数学的扱いが自明でなくなった。このような、進化した溶液成長を議論したい。溶液成長に関する理論の構築も議論する。


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Most recent update: 2015-02-18 15:31:48
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