Last Update: 2018-08-29 22:26:56

特別シンポジウム [English]


第47回秋季大会(2015年、北海道大学)から開催している特別シンポジウムを本大会でも実施します。
最新の注目テーマを、各界最前線でご活躍されている方からご説明いただき、議論します。

ご期待ください!


「社会実装学研究会」
〜社会実装への化学工学の挑戦〜

戦略推進センター 社会実装学研究会

9月18日(火)大会一日目
CA会場(工学部共通棟2F201) 9:00〜15:20,
ポスター懇親会 AB会場(稲盛会館1Fロビー) 15:30〜17:30

プログラムはこちら

オーガナイザー
中川 究也 京都大学
松本 泰正 花王(株)

化学工業に関わる膨大な研究開発の成果は,要素技術として多かれ少なかれ産業へと実装されてきました。近年,第四の産業革命を目指す動きが世界的に見られる中,より俯瞰的な視点をもって新たなイニシアティブを立ち上げるのは化学工学者であると信じます。急激な社会の変化は,より複雑な要請を科学技術に求めます。製造に関わる課題は多元的かつマルチスケールとなり,製品に求められる価値,機能,品質は個別的かつ曖昧です。技術の善し悪しの判断を単視眼的に下すことの意義は薄れ,それを享受する社会や個人の特性を見て決めることの重要性が増してくるでしょう。本シンポジウムでは,「社会実装学」という,「技術を社会に実装するための新しい学問領域」を化学工学に加えるための議論を行います。

特別シンポジウムと銘打っておりますが,一般講演を広く募集し,技術を社会に実装するためのヒントとなる研究成果,事例,コンセプトの発表の場を設けます。口頭発表の後に懇親会(簡単な飲食付き)を兼ねたポスター発表会も実施いたします。ざっくばらんな意見交換の場として,みなさまの積極的なご参加をお待ち申し上げております。

地方発・民間主体による次世代エネルギー社会への変容のためのキードライバ

戦略推進センター 次世代エネルギー社会検討委員会

9月19日(水)大会二日目
AA会場(稲盛会館2Fホール) 9:30〜14:40

プログラムはこちら

オーガナイザー
中垣 隆雄 早稲田大学
古山 通久 物質・材料研究機構

大規模集中型から小規模自律分散型の次世代エネルギーシステムへ移行しようとするメガトレンドの中,地域の課題をビジネスチャンスに変え,これまでの延長線上にはない持続可能な社会へと変容していくことに大きな期待が寄せられています。そのためには,様々な関連主体の中からイニシエータが登場してエコシステムを構築し,破壊的イノベーションにつなげていくことが望まれ,これからの日本の経済競争力の維持・向上にとっても必要となります。本シンポジウムでは新たな価値観の下で,この社会変容の契機となる地方発・民間主体のキードライバについて,識者の講演を通して参加者とともに考える機会を持ちます。化学工学の研究者・技術者に対して,社会経済学的視点から重要な示唆や気付きをいただくことを企図していますので,部会を問わず幅広いご参加を期待しております。

二酸化炭素回収・利用・貯留(CCUS)のための化学工学

超臨界流体部会

共催:
一般社団法人 触媒学会, 一般社団法人 水素エネルギー協会, 公益社団法人 石油学会, 一般社団法人 日本エネルギー学会

9月20日(木)大会三日目
AA会場 (稲盛会館 2F ホール) 10:00-16:20

プログラムはこちら

オーガナイザー
川波 肇 (独)産業技術総合研究所
佐藤 剛史 宇都宮大学

CO2排出削減が多方面で推進されるなか,火力発電等から発生したCO2の回収・貯留・利用(CCUS)が課題となっています。また最近では,経済産業省と米国エネルギー省との間でCCUSに関する覚書が締結されるなど,CCUSの技術開発が重要になっています。CCUSが関連するプロセス開発において,CO2回収や固定化,CO2利用といった個々の技術における基礎や最新情報を把握することは極めて重要です。

本シンポジウムでは,CO2回収から利用への流れに沿って,基礎から実用化に至るまでのいくつかの実例と研究例を紹介いたします。特に,CO2利用に関しては,無機物合成,有機化合物合成,燃料への利用などに精通された方々にご講演を頂きます。本シンポジウムが,今後の低炭素化,脱炭素化,炭素循環に向けた社会構築のため,化学工学に携わる我々がCCUSに如何に向き合い,具体的にどう取り組むべきかを考えるきっかけになることを期待しております。

炭素循環社会構築に向けての技術展望と課題
−本部産業界交流委員会活動報告

戦略推進センター 産業界交流委員会

9月18日(火)大会一日目
AA会場 (稲盛会館 2F ホール) 13:00-15:40

プログラムはこちら

オーガナイザー
林 潤一郎 九州大学
前 一廣 京都大学

本会の産業界交流委員会は,化学工学会・法人会員企業(32社)の方々にご参集いただき,今後の化学産業,産業人材育成,化学工学のあり方等について議論をしてまいりました。そのなかで,2017年度には,将来に実現すべき炭素循環社会,そして2050年までの二酸化炭素排出80%削減に向けて必要となる新技術,有望と期待される技術やシステムを提案,提示すべく,参画企業の技術者が五つのワーキンググループを構成し,電池(蓄電),廃棄物・燃焼,バイオプロセッシング,C1化学およびIoT技術をキーワードとする検討を実施しました。

本シンポジウムでは,上記ワーキングループの活動報告を行い,併せて本委員会・委員長(前 一廣氏)による委員会活動の総括的報告,副委員長(林 潤一郎氏)による炭素循環社会に資する炭素資源変換利用技術のあり方と新技術システムに関する提案を行います。総合討論の時間も設け,炭素循環社会実現のための技術に関する知見や考え方を共有したいと考えております。本シンポジウムへの各位のご参加と討論を期待しております。